ベトナムのハティン省にあるカフェTOTORO。今回は、ハティン滞在中に私(更井)がお世話になったTOTOROの経営者と、よく注文していたメニューをご紹介したいと思います。
ベトナム人が日本で働くことは、日本で学んだ技術や経験を活かし、ビジネスチャンスを追求する可能性を広げる一方で、日本での給与や貯金が帰国後の生活水準向上につながると期待されています。
カフェTOTOROを経営しているグエンさんとニュンさんは、日本で5年間働いて貯めたお金で家を2軒建てました。1軒はお店、もう1軒は住居にしています。日本での苦労の末、帰国後にハティンで夢を実現し大成功を収めています。これは本当にすごいことです。
ハティン省は、ハノイやホーチミンなどの都市と比べて比較的貧しい地域とされていますが、日本での就労経験を持つ人々が多くいます。私もさまざまな場面で「日本人ですか?」と声をかけられることがありました。
お二人との出会いですが…私はハノイでの3ヶ月間の滞在を経て、10月にハティン省へ派遣され、この地域に住むことになりました。ある日、ハティンの日本語学校を視察するために訪れたNPO法人Adovoの松岡代表たちと一緒にたまたま入ったこのお店で、タピオカミルクティを飲みました。そこでご夫婦の人柄に感動し、仲良くなり、その後私はほぼ毎日通うようになりました。特に娘さんのアインちゃんとは仲良しになり、一緒に折り紙をしたり絵を描いたりして過ごしました。
お二人は私が学校で一人で寝泊まりしていることを気遣いとても親切にしてくれました。お二人の家に泊めてもらい、おばあちゃん、ニュンさん、娘さんと4人で一つのベッドで寝たり、年越しやお正月を一緒に過ごしたりと、まるで家族のように接してくれました。また、お店が忙しく人手が足りない時には、急遽洗い物や仕込みを手伝ったりもしました。
自分の部屋に調理器具がまだ無い頃、TOTOROによく通い、そのたびに注文していたのが『mì cay』(ミーカイ/辛いラーメン)でした。私がいつも同じものを食べていることに気づいたニュンさんは、「日本のラーメンを持ってきてもいいですよ。私が作りますから」と気遣ってくれました。mì cayだけでなく、他のお料理やドリンクもとても美味しかったです。
調理器具が揃い、自炊をするようになっても、やはりmì cayを食べたくなってはTOTOROに通い続けました。風邪を引いてしまいお店に行けない時には、部屋までバイクで届けてもらったりと、TOTOROには本当にお世話になりました。
mì cayは太麺でスープがよく絡み、濃厚です。具材にはエノキ、紫キャベツ、牛肉、ソーセージなどがたっぷり乗っています。日本のラーメンとは異なり、小さい鍋でグツグツ煮込まれた熱々の麺を食べます。このスタイルはベトナムの子供たちにも大人気です。
他にもたくさんのメニューがありますが、その一部を紹介します。
TOTOROは近隣のファミリーや、周辺にある日本語センターの社長やスタッフ、学生たちが集まるお店でもあります。TOTOROを通じて新しい仲間と食事を共にしたり、パーティを楽しんだり、遊びに行ったりと、私のハティンでの生活は楽しい思い出で満ち溢れ、とても充実したものとなりました。
TOTOROの仲間との楽しい思い出はまだたくさんありますのでまた記事にしたいと思います。