人材交流の適正化~国際スタンダードのリクルートをめざす~ 開催2023年4月5日
2023年4月5日、日越外交関係樹立50周年を記念行事として、独立行政法人国際協力機構(JICA)主催、ベトナム海外労働者派遣協会(VAMAS)、ILOベトナム事務所、認定特定非営利活動法人日本国際親善協会(JIFA)が共催し『日越人材育成交流フォーラム in ハノイ2023 人材交流の適正化 ~国際スタンダードのリクルートをめざす~』 がハノイ国際会議場で開催されました。
この国際フォーラムには、在ベトナム日本国大使館はじめ日本からも、責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JP-MIRAI)、公益社団法人ベトナム協会、一般社団法人外国人材支援機構(HuReDee)、一般財団法人グローバルドリーム財団(GDF) の後援、労働傷病兵社会省(MOLISA)海外労働管理局(DOLAB)の協力をいただきました。オンライン含めて220名、メディア関係者も日越合計20社以上が参加し、特にベトナムではテレビも含め約35記事が掲載され関心の高さがうかがわれました。
主催者であるJICA理事長特別補佐宍戸健一氏の挨拶後、ILOベトナム事務所長、在ベトナム日本国大使館からの来賓挨拶に引き続き、ベトナム労働傷病兵社会省海外労働局(DOLAB)フォン副局長、VAMASジエップ会長、JIFA池田会長からベトナムと日本の両国における法整備や適正化に向けた取り組みやゼロフィーの事例などについて報告が行われました。
後半、DOLABフォン副局長、Hai Phong MTVトゥエン会長、ILOシニア専門家、帝人フロンティア岡本氏、JIFA伊瀬理事長、PMC坂井CEOを含めたパネルディスカッションにおいては、JICAより「日越における公平で倫理的なリクルートメントイニシアティブ」(仮称:VJ-FERI)を提案し、日越両国において大きな問題とされている、訪日前の手数料問題の解決に向けて、両国の多くの関係者が協力して、それぞれの役割を果たしていく必要性が確認されました。
また、各パネリストからは、「課題解決に向けてはより多くの日本企業の参加が不可欠。また、手数料問題以外にも日本における労働者の待遇や労働環境改善について、日本側の取組みの必要ではないか」「リクルートプロセスの改善は不可避。日本はILO181号を批准しており、雇用主が訪日前の手数料を負担する義務を法律上も明記すべき」、「送出機関がゼロフィーの取組を進めたとしても、仲介業者(ブローカー)が手数料を取ってしまうと、ゼロフィーが実現できず、政府を始め様々な関係者との協力があって初めて実現できるイシューである」、「リクルート費用は本来、雇用主が支払う費用であり、ゼロフィーの実現は事業継続のために必要な大命題であると関係企業に訴えてきた(という取組の説明)」等、様々な意見が交わされました。
総論として、パネリストから、イニシアティブへの歓迎が示され、ベトナム人移住労働者に関わる日越の様々なステークホルダーの協働によってゼロフィー実現に向けた取組を推進することの必要性について確認されました。
JIFAを代表して報告に立った池田節子会長は、「互恵・対等な人材交流を目指して ~ゼロフイーに向けての期待~」と題して講演を行いました。また、パネルディスカッションでは、伊瀬理事長が「来日実習生・労働者の費用負担を少なく、地域の発展につなげる取組み 」について発言しました。
【講演資料】
池田節子:互恵・対等な人材交流を目指して ~ゼロフイーに向けての期待~
伊瀬洋昭:来日実習生・労働者の費用負担を少なく地域の発展につなげる取組み~ハティンゼロフィープロジェクト